屋根は定期点検が重要!よくある異変とメンテナンスの目安について【金属屋根編】

そもそも”金属屋根”とは

一般的に、住宅の屋根といえば「瓦屋根」や「スレート屋根」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。特に日本の伝統的な「瓦屋根」は、耐久性に優れ、立体的な造形も美しい屋根のタイプです。

一方で、「金属屋根」というと、少しなじみが薄い方も多いのではないでしょうか?金属屋根とその他の屋根材では、まず質感に大きな違いが出ます。金属ならではの硬質な雰囲気は、モダンなデザイン性の高い住宅にぴったりで、実は人気も高いのです。おしゃれな雰囲気を演出したい方には是非お勧めです。

また、外観だけではなく、金属屋根ならではのメリット/優れた点もあります。一方、ほかの屋根材に比べるとデメリットと感じられる点も確かにあります。次の項目でご紹介します。

金属屋根のメリットとデメリット

ここではまず、金属屋根のメリット、そして、デメリットについて整理します。

金属屋根のメリット、デメリットは以下のようなものです。

【メリット】

  • 屋根全体が軽くなることで、耐震性の向上に役立つ
  • 加工しやすい
  • 瓦やスレートに比べると隙間ができにくく、雨漏りしにくい
  • モダンなイメージに仕上がる

【デメリット】

  • 屋根が薄いため、強風でめくれる場合がある
  • 振動・音・熱が伝わりやすい
  • 金属ならでは。錆に弱い

金属屋根もメンテナンスが必要

金属の種類によっては全くメンテナンスがいらないものも実はあります。しかし、一般に普及しているトタン屋根やガルバリウム屋根は定期的な補修が必要です。

金属屋根のメンテナンスには、大きく分けて塗装・カバー工法・葺き替えの3つがあります。このメンテナンスはスレート屋根でも重要ですね。

金属屋根の修理サイン!”3つ”のチェックポイント

定期的なメンテナンスが必要な金属屋根ですが、至急修理をお勧めする「修理のサイン」が出ている場合もあります。次に、修理が必要な異変に気が付きやすい”3つのチェックポイント”を紹介します。

  • 屋根材が色褪せている、塗料が剥がれている
  • 錆びの発生が見られる/錆びが進行し穴が開いている
  • 屋根材が部分的に、または全体的に浮いている

金属屋根にこれら一つでも異変がある場合、雨漏りに発展する可能性が高くなります。

1屋根材が色褪せている、塗料が剥がれている

経年劣化などにより、金属屋根の表面に塗装された塗料の効果が薄くなると、色褪せや剥がれが生じます。金属屋根に使用される塗料には防水効果、屋根材・屋根全体を長持ちさせる効果があるため、本来は性能が衰えないうちに、再塗装を行うことが重要です。

2錆びの発生が見られる/錆びが進行し穴が開いている

塗料の効果が落ちてきて再塗装などのメンテナンスをしていない場合、部分的に錆が生じ、やがて屋根全体に広がっていきます。その状態で金属部分にダメージが加わると、雨水が建物内に入り、雨漏りに発展します。錆びた箇所を見つけた場合は速やかに部分交換を行いましょう。また、これを発見するためにも定期的なメンテナンスや点検は必要です。

3屋根材が部分的に、または全体的に浮いている

経年劣化や強風の影響、様々な要因で、屋根材が浮き上がる、または剥がれることがあります。一度浮きや剥がれが生じた場所は、もともとの状態に比べて遥かに風の影響を受けやすくなっています。被害を受けた箇所から雨漏りが発生するため、早めの対策が必要です。

金属屋根のメンテナンス/点検の目安とは?

金属屋根もまた、ほかの屋根タイプと同じくメンテナンス/点検が重要であることがお伝え出来たかと思います。ではその頻度はどれくらいでしょうか。

あくまでもお住いの地域の気候や、様々な環境要因が影響するため、一概には言えませんが、大まかな目安はあります。それでは、メンテナンスと点検の目安についてそれぞれ以下をご覧ください。

お勧めのメンテナンスサイクル約15年前後
素材や防水シートなどの交換時期目安約30年~40年前後

こちらがおおよその目安です。ただし、メンテナンスの年数は目安でしか無いため、工事をするかどうかはそのタイミングの劣化状態で判断します。

如何でしょうか。今回は金属屋根について掲載をしましたが、その他の屋根もやはりメンテナンスを点検は非常に大切です。屋根は私たちの視界の上にある為、どうしても様々な異変や大きな変化でも気づくのが遅れてしまうことがあります。先ほどの目安の期間をご覧のうえ、そういえば最後に点検したのはいつだったか・・という方は、ぜひとも一度専門業者に点検のご依頼をされることをお勧めいたします。